ミツムジブログ

アラサーのファンシーな脳内

ミツムジブログ

ビョーク名曲「Sun In Mouth」詩人カミングスとのコラボが美しすぎた……!

 

こんにちは~、ミツムジです

 

 

本日はこのお方↓

f:id:mitsumuji3:20180503144706j:plain

 出典:Poze Bjork - Actor - Poza 40 din 45 - CineMagia.ro

アイスランドの歌姫「ビョーク」

 

 

 

前回紹介した米国詩人

www.mitsumuji.com

 「カミングス」とのコラボについて書いてみたいと思います☆

 

 

 

 

ビョーク

 

ビョークは『ダンサー・イン・ザ・ダーク』で盲目のダンサー「セルマ」を演じた女性なので、ご存知の方も多いかもしれませんね

 

私は映画を見るまえにサントラの「セルマソングス」を友人に薦められて聞いたのですが、独特で不思議な旋律、伸びやかで感情的な女性の歌声がすごく心に響いて、夢中になって何回も聴いたのを覚えています

 

 

「ダンサー・イン・ザ・ダーク」は物語が進んでいくごとに主人公の妄想と現実とのギャップが激しくなって、見ていて辛くなる映画なので安易におすすめはできないのですが、ビョークの迫真の演技と、なによりミュージカルの楽曲が素晴らしいです

とにかく見ていて涙がとまらないので、純粋にカタルシスが欲しいという方は感情のデトックスができて良いかもしれませんf:id:mitsumuji3:20180311201705p:plain

 

Amazon Prime Videoでも見れます↓

Amazon Prime Video(30日間無料体験)

 

 

映画の中で素朴で気丈な母親の役を演じたビョークですが、本業の歌手活動においてはガガ様も真っ青の奇抜なファッションで注目を集める存在でもあります

例えばこれとか↓

f:id:mitsumuji3:20180503172158j:plain

(日本人デザイナー武田麻衣子さんによるヘッドピース)

 出典:ビョーク & Maiko Takedaヘッドピース オンステージ | 市川本八幡ヘアサロン FLIP-B AVEDA フリップ・ビーアヴェダ

 

コレとか↓

f:id:mitsumuji3:20180503172853j:plain

出典:ビョーク、世界初360度VRライブストリーミングパフォーマンスを敢行!本日より日本科学未来館にてVR展示会スタート 〈Billboard JAPAN〉|AERA dot. (アエラドット)

 

 

・・・で、

このテンションでもうバレバレだと思いますが、ミツムジはビョークの大ファンです

 

詩的で繊細な歌詞

聴くものを圧倒する歌唱力

型にはまらない自由な旋律

 

聴くたびになんか新しい発見がある

 

彼女こそ

私にとって憧れの

真の芸術家です・・・!

 

 

そういうわけで、今回の記事は私の趣味の完全な押し付けになるのですが、最後までお付き合い頂けたらうれしいです(^▽^)

  

 

「Sun In Mouth(口の中の太陽)」

ビョークのオススメは正直数えきれないぐらいたくさんある(てゆうか全部オススメしたい)のですが、 今回はその中でも詩人のカミングスとコラボした作品

「Sun In Mouth(口の中の太陽)」

という名曲についてご紹介したいと思います

 

 

 

PVはこちらです↓

 

www.youtube.com

 

 

美しいPVですよね~(人´ω`*)♡

この曲でビョークはカミングスの詩に節をつけて歌ってます

 

 

 

ビョークの曲の方では詩の最後の方の文が省略されてたり、原文にあるsea-girls(海の少女)という言葉がsea-gulls(カモメたち)に置き換えられてたりとちょっと微妙に本家と違ってたりするのですが、それでも詩の魅力が十分に伝わってきます

 

 

 

で、その肝心の詩の内容がこちら↓ 

 

i will wade out

i will wade out

                    till my thighs are steeped in burning flowers

I will take the sun in my mouth

and leap into the ripe air

                                   Alive

                                           with closed eyes

to dash against darkness

                                   in the sleeping curves of my body

Shall enter fingers of smooth mastery

with chasteness of sea-girls

                                        Will i complete the mystery

                                        of my flesh

I will rise

            After a thousand years

lipping

flowers

            And set my teeth in the silver of the Moon

(引用元:100 Selected Poems Paperback – 著者:e. e. cummings 出版社:Grove Press)

 

 

ビョークはこの詩の12行目「of my flesh」までを歌にしてます

 

 

ちなみにビョークの歌では「Sun In Mouth」とタイトルがついてますが、カミングスは詩にタイトルをつけない主義の人だったので、本当はタイトルとかありません

 

 

でもそれだと作品について語るとき不便だからか、だいたい詩の一行目が便宜的にタイトル扱いされてます

なのでこの詩は、「i will wade out」って呼ばれてるみたいですf:id:mitsumuji3:20180311201705p:plain

 

 

 

・・・で、この「i will wade out」

無謀にもミツムジが訳してみました!

 

ミツムジの訳

 

踏み込んでゆく

      この腿が燃えさかる花々に覆われるまで

太陽をこの口に受けながら

飛び込む熟した空気の中

         溢れている

              閉じた瞳が

投げつけられる暗黒は

        眠りを象る曲線という私の体のもの

精通したなめらかさで指さきを挿れるんだ

海の少女の慎ましい態度で

           謎を完成させてみようか

           この情欲の

立ち上がるから

       一千年のあいだ

くちづけていた

花から離れたら

    そして歯を喰いしばろう銀色の月光の中

 

 

 ・・・怖々と手探りで訳してみたのですが、どうでしょうか・・・?

今回はミツムジの拙訳で大変申し訳ないのですが、ビョークのアルバム「VESPERTINE(ヴェスパタイン)」の国内盤であれば新谷洋子さんの素晴らしい訳が拝めるので、よければそちらをご覧ください

 

 一応Amazonと楽天ブックスのリンクを貼りましたが、TSUTAYAとかGEOで普通に借りれると思いますf:id:mitsumuji3:20180311201705p:plain

 

 

 

「i will wade out」のタイポグラフィー

カミングスの詩にタイポグラフィーという技術が使われていることを前回ご紹介しました↓

www.mitsumuji.com

 

 

文字の配置の仕方で詩の内容とか動きを表現する技術ですねf:id:mitsumuji3:20180311201705p:plain

 

 

この「i will wade out」も意味ありげな文字配列ですが、なんかカミングスの壮大な仕掛けでもあるんかなあと思って、ちょっとミツムジも考えたんです・・・

 

 

で、ミツムジが脳みそをしぼりにしぼり抜いて、考えに考えぬいたすえに辿り着いた結論がこちら↓

 

 

そのまんま「口の中の太陽」?

この作品の支柱を担ってるのって、天体(太陽と月)と身体と花なのかなあと思うのですが、ミツムジはこの詩を映像として目に映したとき、下のようなイメージが脳みその中に浮かんできました

 

  

――口腔内の壁

      ―――――口腔内の壁――歯――くちびる

――――太陽の表面―口腔内の壁

――――――太陽の表面

          太陽の表面

                               ―――太陽の表面

太陽の核―――太陽の表層

           ――――――――太陽の表面

太陽の核――――――――太陽の表層

太陽の核――――太陽の表層

                            ――――――太陽の表面

            太陽の表面

太陽の表層

          ―――――太陽の表面

太陽の表層

太陽の表面

         ――――口腔内の壁――歯――くちびる

口腔内の壁

 

 

上の図だとわかりにくいかもしれないのでちょっと描いてみました

絵にすると多分こんな感じ?

 

f:id:mitsumuji3:20180505180327p:plain

(口の中に太陽を頂いてるイメージ?)

 

 

解説すると

f:id:mitsumuji3:20180505180709p:plain

↑こうで

 

 

f:id:mitsumuji3:20180505180742p:plain

↑「詩が表す部分」が

 

 

f:id:mitsumuji3:20180505192133p:plain

(引用元:100 Selected Poems Paperback – 著者:e. e. cummings 出版社:Grove Press)

 

↑この詩の形に似てるかも?って感じです

 

 

 

なので、ビョークが「Sun In My Mouth」っていうタイトルをつけてますが、これがそのまま詩の解釈に繋がってるのかなあ、なんて思いました。 

 

 

 

 

この図で太陽を月に見立てることもできますし、ひまわりみたいな花に見立てることもできますし、そうやっていろいろなものに置き換えて考えてみるとなんだか面白いですねf:id:mitsumuji3:20180311201705p:plain

 

 

 

とはいえ、この解釈はあくまでミツムジの個人的な妄想なので、もっと立派でまっとうな解釈がたくさんあると思います!!

 

 

自分で納得のいく解釈を探してみるのも詩の楽しみ方のひとつなので、いろいろ読んで試してみるのも楽しいですよ♪

 

 

今回ご紹介した「Sun In Mouth(口の中の太陽)」ですが、 Amazon Music Unlimitedでも聴けますので、興味がある方はこちらをどうぞ↓

Amazon Music Unlimited(30日間無料体験)

 

 

・・・それにしても、カミングスの詩をここまで美しく歌いあげちゃうビョークのセンスって流石です!!

 

もうホントに惚れ惚れしちゃいます( ´∇`)

 

 

あとここだけの話になりますが、カミングスの詩って結構エロティックだったりします

 

 

思わず目を覆ってしまうぐらい官能的な表現が

あちらこちらにちりばめられてるので、耐性が無い方はご注意を・・・

 

 

ということで、今日はビョークとカミングスのコラボについてご紹介しました!

また面白いコラボを見つけたら記事にしようと思いますf:id:mitsumuji3:20180311201705p:plain

 

 

本日も 最後までお読み頂き、ありがとうございましたo(〃^▽^〃)o